頭蓋底外科
頭蓋の奥深い底の骨の近傍にできる腫瘍を、頭蓋底腫瘍といいます。多数の脳神経が腫瘍にからみついているため、通常の手術アプローチでは腫瘍摘出ができず、また、脳神経症状の機能温存が難しい腫瘍です。頭蓋底髄膜腫や聴神経腫瘍、顔面神経鞘腫、小脳橋角部類上皮腫、頚静脈孔腫瘍、グロームス腫瘍、舌下神経鞘腫などの腫瘍が 頭蓋底外科手術が必要な場合があります。
頭蓋底外科手術は頭蓋底の骨を顕微鏡下で削り、脳神経のモニタリングを行いながら、安全に腫瘍を摘出する手術です。
世界的脳神経外科医・故 福島孝徳医師
福島医師は、頭蓋底アプローチに熟練しており、豊富な経験を有することで、難治性腫瘍に良好な手術成績を出し続けています。福島医師が確立した「鍵穴手術(キーホール・オペレーション)」と呼ばれる手術法は、頭蓋骨に小さな穴をあけ、顕微鏡を使いその穴から脳腫瘍などを切除摘出するものです。 患者さまへのダメージを最小にして、腫瘍を摘出する方法で、最先端の手術です。
脳神経外科 溝渕 光
福島孝徳医師 ご逝去のお知らせ
2024年3月19日、当脳神経センター最高顧問の福島孝徳医師がご逝去された旨、米デューク大学脳神経外科より発表されました。
これまでのご功績を偲び、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。